カテゴリ一覧
タスペーサーとは?屋根塗装における役割と注意点を解説!
2025.11.23
屋根塗装を検討されている皆さん、屋根のメンテナンスは、建物の寿命を左右する重要な要素です。
特に、雨漏りなどのトラブルを防ぐためには、適切な施工が不可欠です。
今回は、屋根塗装において重要な役割を果たす「タスペーサー」について、その必要性や判断基準を分かりやすくご紹介します。

屋根塗装とタスペーサー
タスペーサーとは何か
タスペーサーとは、スレート屋根(コロニアル、カラーベスト、セメント瓦など)の塗装時に使用する、プラスチック製の小さな部材です。
屋根材と屋根材の間に差し込み、塗料が隙間を塞いでしまうのを防ぎます。
形状はクリップ状で、Z型やシンプルな形状、あるいはL型など様々な種類があります。
例えば、Z型タスペーサーは、屋根材の重なり部分にしっかりと固定され、高い耐久性を誇ります。
一方、シンプルな形状のものは、施工が容易な反面、強風時などに外れる可能性があるため、使用する屋根材や地域特性を考慮した選定が重要です。
この小さな部材が、実は屋根の寿命を大きく左右する重要な役割を担っているのです。
具体的には、屋根材の通気性を確保し、雨漏りや腐食を防ぐことで、建物の寿命を延ばすことに貢献します。
タスペーサーが必要な理由
タスペーサーを使用する主な理由は、雨漏りや屋根材の腐食、そして屋根裏の結露を防ぐためです。
スレート屋根は、一枚一枚が重なって屋根を構成していますが、その重なり部分には必ず隙間が存在します。
この隙間は、屋根材の熱膨張や収縮による動きを吸収する役割も担っており、隙間がないと屋根材が割れる原因にもなり得ます。
従来の塗装方法では、この隙間が塗料で埋まってしまい、雨水が浸入しやすくなったり、湿気がこもって屋根材や下地の木材が腐ってしまう、ひいてはシロアリ被害を招く可能性がありました。
タスペーサーは、この隙間を約4mm程度確保することで、雨水の浸入を防ぎ、通気性を確保し、屋根裏の結露も抑制する効果があります。
例えば、梅雨時期や台風シーズンにおいて、タスペーサーの効果は顕著に現れます。
適切な通気性が確保されていることで、屋根材の温度上昇を抑え、塗膜の劣化を遅らせる効果も期待できます。
つまり、タスペーサーは、屋根の防水性と耐久性を高めるための、非常に重要な役割を担っているのです。
適切な施工によって、塗装の寿命を延ばし、塗り替えにかかる費用や手間を削減する効果も期待できます。
タスペーサー不要なケース
全ての屋根塗装でタスペーサーが必要なわけではありません。
例えば、スレート以外の屋根材(瓦、金属屋根、トタン屋根など)の場合は、タスペーサーは不要です。
瓦屋根の場合、瓦同士の間に十分な隙間があり、通気性も確保されているためです。
金属屋根も同様で、素材の特性上、通気性を確保する必要性が少ない場合が多いです。
また、スレート屋根であっても、すでに屋根材の間に十分な隙間(4mm以上)がある場合や、屋根材自体が劣化して強度がない、あるいは割れや欠損が多数見られる場合は、タスペーサーは使用できません。
むしろ、強度の低い屋根材にタスペーサーを使用すると、タスペーサー自体が屋根材の負担となり、破損を招く可能性があります。
さらに、屋根材の劣化が著しい場合、タスペーサーを入れても効果がないばかりか、逆に破損の原因になる可能性もあります。
このような場合は、屋根材の葺き替えを検討する必要があるでしょう。
従来の縁切りとの違い
従来、屋根材の隙間を確保する作業は「縁切り」と呼ばれ、カッターなどで屋根材を丁寧に切断していました。
この方法は、熟練の職人の技術と時間、そして費用を必要とする非常に手間のかかる作業でした。
特に、複雑な形状の屋根や、棟部分などの狭い箇所では、高い技術と細心の注意が必要でした。
縁切りの作業ミスは、屋根材の破損や雨漏りの原因となりかねません。
タスペーサーは、この縁切り作業を簡素化し、短時間で効率的に行えるようにした画期的な部材と言えるでしょう。
塗装後の傷つきや、作業に伴う屋根材の破損リスクも軽減できます。
また、施工にかかる費用も削減できるため、コストパフォーマンスの面でも優れています。
タスペーサーの費用相場
タスペーサーの価格帯
タスペーサーの価格は、使用する種類や施工面積、そして材質(樹脂の種類など)によって異なります。
一般的には、高耐久性や特殊な機能を持つタスペーサーは、価格が高くなる傾向があります。
ただし、これはタスペーサー自体の価格であり、施工費、足場代、その他諸費用は別途必要となります。
全体でどの程度の費用になるのかは、屋根の面積や形状、施工業者、使用する塗料の種類、下地処理の必要性などによって大きく変わってきます。
例えば、複雑な形状の屋根や、高所作業が必要な場合は、施工費が高くなる傾向があります。
費用に影響する要素
費用に影響する要素としては、屋根の面積、屋根の形状(勾配、棟の数、谷の数など)、タスペーサーの種類、施工業者の技術料、足場設置費用、廃材処理費用、下地処理の必要性などが挙げられます。
屋根の面積が大きくなればなるほど費用は高くなり、複雑な形状の屋根は施工に時間がかかるため、費用が高くなる傾向があります。
また、施工業者の技術力や経験、使用する資材の品質によっても費用は変動します。
屋根の種類とタスペーサー
スレート屋根とタスペーサー
スレート屋根、特にコロニアルやカラーベストなどの薄型化粧スレートは、タスペーサーを使用するのに適した屋根材です。
これらの屋根材は、重ね葺きされているため、隙間が狭く、塗料で隙間が埋まりやすい傾向にあります。
そのため、タスペーサーを使用して隙間を確保することで、雨漏りや腐食、藻の発生などのリスクを軽減できます。
ただし、アスベスト含有のスレートとゼロアスベストのスレートでは、材質の硬さや劣化具合などに違いがあり、タスペーサーの適合性も変わってきます。
アスベスト含有のスレートは、劣化が進んで脆くなっている場合が多く、タスペーサーの使用が難しい場合があります。
その他の屋根材とタスペーサー
瓦屋根や金属屋根、セメント瓦など、スレート以外の屋根材には、通常、タスペーサーは使用しません。
これらの屋根材は、スレートとは構造が異なるため、タスペーサーが効果を発揮しない、もしくは使用できないケースが多いです。
瓦屋根は、瓦と瓦の間に十分な隙間があり、通気性も確保されていることが多いためです。
金属屋根も、素材の特性上、通気性を確保する必要性が少ない場合が多いです。
それぞれの屋根材に適したメンテナンス方法、例えば、瓦屋根であれば点検や補修、金属屋根であれば錆止め塗装などを選ぶことが重要です。

まとめ
屋根塗装におけるタスペーサーは、スレート屋根の雨漏り防止や屋根材の劣化を防ぐための有効な手段です。
しかし、すべての屋根材や状況に適しているわけではありません。
屋根の種類、状態、既存の隙間、屋根材の劣化状況などを考慮し、必要性について専門業者と十分に相談することが重要です。
見積書にはタスペーサーの有無だけでなく、その理由、種類、施工方法なども明記されているべきであり、不明な点は積極的に質問しましょう。
適切な判断に基づいた施工を行うことで、長持ちする美しい屋根を実現できます。
屋根の寿命を長く保つためにも、タスペーサーの役割を理解し、適切な施工を依頼しましょう。
専門業者との丁寧なコミュニケーションを心掛け、安心できる屋根塗装を実現してください。
当社では、西宮市・尼崎市・伊丹市周辺で、技術と知識の裏付けがある施工を実践しております。
もし、信頼できる業者をお探しの方はぜひ当社までご相談くださいね。

西宮市・尼崎市・伊丹市の外壁塗装&雨漏り修理ならDOOR
https://www.paint-door.jp








































